晩夏の崩壊

極太麺の味噌ラーメン。
豆板醤であえた長ネギと、細切りチャーシューともやし、バターコーンのせ。

鶏がら塩ラーメン。茹でたキャベツとオクラのせ。
焦がしネギと粗びきコショーをトッピング。

イングリッシュマフィンでB・L・E・Tサンド。
ベーコンレタス卵チーズ♪
これらは、夏休み中の長男自作の昼ごはん。
他にも、堅くなったバゲットを使ったフレンチトーストやら
野菜やゴマがたっぷり乗ったサラダうどんやら、
面白そうに色々と制作していた。
食後は中挽き豆をハンドドリップしたアイス・オレ。
私が休みの時は、おこぼれを頂ける事も。
ちょっと前まで、カップ麺大好き青年だったのだが
何かの心境の変化かしら??
いずれにしても、母と違って優雅なことです。
いつもありがとうございます!
その母ですが、二足のワラジ生活、頑張っております。
当然ですが、授業前には内容を確認し、予習をしていきます。
普段あまり目にしないような単語も出てくるので、チェックもします。
「磨潰」とか「漿果」とか、とっさに読めないと困るのでね。
生徒たちにも読んでもらいますが、授業のスピードを上げたい時は私が教科書を読み上げ
ポイントを解説し、資格試験に出そうなところを伝えて…そんな感じで進めています。
先日の授業で、私が教科書を読んでいた時のこと。
「それぞれがもつ独特の香味、光沢、形状組織が…」という文にさしかかった時、それは起こりました。
「光沢」という文字が、私の脳の中でゲシュタルト崩壊を起こしたのです(多分)。
ゲシュタルト崩壊(ゲシュタルトほうかい、独: Gestaltzerfall)とは、知覚における現象のひとつ。 全体性を持ったまとまりのある構造 (Gestalt, 形態) から全体性が失われ、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。幾何学図形、文字、顔など、視覚的なものがよく知られるが、聴覚や皮膚感覚においても生じうる。wikipediaより
よく、同じ文字を100回くらい連続して書いていると、
次第にその文字が正しいのか、こんな文字だったっけ??と、
おかしな感覚に陥ってしまう事、ありませんか??
あの状態もゲシュタルト崩壊です。
今回私は、100回書いてたわけではないけれど、
とにかく突然、光に沢という文字を合わせたこんな普通の単語が、全く読めなくなっちゃったのです。
度忘れというのではなく、始めて目にした組み合わせのような感覚しかないのです。
光沢 なんて。
コウタク なんて。
普段フツーに多用している日本語なのにっ!読んで書いてる漢字なのに!
完全に、始めて目にする独特の単語に出会った感覚の私は、
「…文字は簡単なのに、この組み合わせは見た事がないな。製菓用語にあったっけ?こんなの。
困ったなぁ、先に進めないよ」と焦り、
結局正直に、30人の生徒にむかって
「ちょっとこの単語、読めないですね~、どういう意味なんだろ、コウ…サワかな??」
などと言い放ってしまいました。
軽くざわめく教室内。
誰も「センセー、それコウタクじゃん」とは言ってくれませんでした(T_T)
とりあえず授業は進み次の項にいくと、
また「ある形態、光沢、果肉組織をもっており」という文が出てきました。
しかし、ゲシュタルト崩壊が収まっていたのかどうだか知りませんが、
この時は何の迷いもなく、当たり前のように「コウタク」と読めたのです。
そして、ハッと「さっきこれをコウサワなどとアホな読みをした自分」を思い出し、クラッとしました。
みんなに言い訳しようか、ゲシュタルト崩壊の話でもしてみようか迷ったけれど
時間もないし、何もなかったように「ケイタイ、コウタク、カニクソシキ!」と読み
授業を続けました。
が、心中は盛大にザワついておりました。
あ~あ~~やだやだ。恥ずかしいよぉ~~~!!!
「コウサワ」だって。コウサワコウサワコウサワコウサワコウサワコウサワ
あ、何だかカタカナが読めなくなってきた…
こんな私にクリックのおめぐみを…… m(_ _)m

