2010年夏の悲劇
胃腸の丈夫な私は、こんな時でもどっしり焼き菓子が好き。

チェリーを焼きこんだバターケーキ。

キャラメルリボンのシフォンケーキ。
今年も、お盆も仕事で子供たちをどこにも連れて行けなかったな~と思っていたら、
19歳と11歳の男子(しかも趣味も性格も正反対)二人ともが乗り気になり、
母もとっても楽しめそうな場所で、しかも日帰りで行けそうなところがあった。
それは 御殿場のアウトレット♪
普段はアウトレットというと、家から30分以内で行ける横浜のベイサイドばかりだが、
知人によると御殿場のショップはかなりの充実度で、とても楽しいそうだ。
神奈川の我が家からだと、日帰りも充分可能だ。
しかも、HPを見てみるとちょうど今夏のラストバーゲン中!! 29日までだって!!
土日は殺人的に混むと聞くが、29日は仕事だし行くなら今日(28日)しかない!
よーーーし、息子たち、行くぞ~~!
お目当てのショップの地図をプリントアウトし、車中用おやつを準備。
一応カメラも持っていこう。充電も忘れずに!
靴は絶対に歩きやすいスニーカーだね。帽子も持ったね!完璧!
と、気合いを入れて家を出たのが11時半。
カーナビに遠回りさせられ、1時間かけて横浜町田から東名に乗り、混雑を抜け、
やっと道が空いてきた~♪と思ったのが海老名付近。
よーーし、ここからはノンストップで行くぞ~~。
…と思ったその時、わたしはやっと気づいたのだった。
カバンを家に置いてきた事を。
財布も携帯も、何もかも準備万端整えたカバンを、私は家に置いてきてしまっていた。
もちろんカードもない。免許もない。
車内に万が一の為のお金など用意してもいない。
ETCが使えない道は走行できない!!
頼みの息子も、財布を持たずに出てきており、親子3人一文無しのドライブになってしまったのだ!!
みるみる無口になり、怒りを抑えている息子(そりゃそうだ)
とりあえず、ショックを鎮めるために海老名PAに立ち寄ったのだが、
途中で何か食べればいいねと、食事もせずに出てきた空腹の我々。
美味しそうなモノを横目に何も買えないこの辛さ!!
ヨロヨロとトイレだけ済ませ、楽しそうな観光客の皆さまを恨めしく眺める。
この広いPAの中に、1円も持たない一家がいるだろうか。
ジュース1本買えない親子がいるだろうかぁぁぁぁ!
見上げれば、空は真っ青で本当に気持ちが良い(いつもよりキレイに見えている)。
このまま走れば、じき富士山が見えてきて、さぞ良い景色だろうな~。
切なくて切なくてPA内の風景が、だんだん涙でかすんでくる(これは嘘)。

「ええっ!帰るの? 本当に帰っちゃうの!? ここまで来たのに帰るのっっ!?」
という息子の悲痛な声に、一瞬
「この近所に、突然訪れてもお金を貸してくれる友人はいただろうか!?」などと
あり得ない妄想にまで走ってしまった私だが、
我に返り、泣く泣くカーナビを「自宅」にセットし直した。
結局この、トイレの為だけの100キロのドライブが、この夏唯一の親子レジャーとなってしまった。
帰りの車内の空気は、それはそれは悲惨なものだった。
皆さま…くれぐれも海馬を大切に…。
いつもありがとうございます!
今回は本当ーーーーーに凹みました。
普段から、自分のモノ忘れの度合いに軽い恐怖を感じてはいましたが、ここまで進行しているとは…。
何か、笑い話では済まない気がします。
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