恥ずかしい焚き火

裏庭で…

焚き火をすることにした。


…コレを焼却する為にね。(写真はごく一部です)
コレは何かって?
それは…恐怖!30年モノの日記!!!
キャアァァァァァッ!!!
何故急に、そんな
私は昔から、何かと言うと自分の気持ちを文字にする癖があり、高校の頃から断続的に日記をつけていた。
結婚してからはそれが育児日記や献立表になったり、或いは家計簿的な存在になったりしたし
ノートも、大学ノートだったり小さな手帳だったりと形も内容も様々だが、ひとつの習慣として続いていた。
5年前に神経のバランスを崩す時まで、実に25年近く続いた習慣である。
それらのノートを30年間も後生大事に取っておいたのは、「自分のセイシュンを忘れたくない」というセンチメンタリズムでありまた、
いずれ自分の子供が思春期になった時、若者の心を思い出す手がかりになるかも…という思いでもあった。
しかし!!
そんな事を思っていられるのも若いうち。
いつ自分が突然死してもおかしくない…という年齢になったら、
ああいうものを取っておく事が急に恐ろしくなってきていた。
だって、10代の頃の日記はそのほとんどが恋愛の話ばっかり。
『アンタ、他に考えることないの!?もっと大切なことが色々とあるでしょう!』と
怒鳴りたくなるような文章ばかりなのだ。
一部をお見せしよう。

ビッシリ長々書き込んだかと思うと

感情の乱れか、突如としてこ~んな風に書きなぐってみたり…
本当に、「若さ」と言うよりは「バカさ」を露呈させている。あ~我ながら情けない!
もしも突然自分がこの世を去り、私の部屋を片づける家族にあんなモノを見られたら…と思うと
恥ずかしくて耐えられない!!
そう言えば、年末年始は忙しくて大掃除もしていない。
ヨシ!掃除のついでに今までためこんだくだらないもの達を一掃するか!!
…と一大決心をし、庭で燃やしてしまう事にしたのである。
「燃やす」というと、1ページ1ページ日記を火にくべながら、
「サヨナラ…私のセイシュン…」とつぶやく救いようのない様子を連想したくなるかもしれないが
単に『資源ごみ』に出すのは危険すぎるものだから、焼いてしまおうと思ったのである。
ついでに、同じく何十年分もたまった領収書やら年賀状やらも引き出しの奥の奥から出し、
庭の一角で燃やし始めた。
ヤレヤレ、これで気がかりがひとつ消えるわ。
…と思ったのだが!
いざ、ノートを破りながら燃やし始めてみると…
なんと各ページ、炎に包まれるまでしばらくの間その『文面』をさらしているではないか!
周囲から焦げてきて燃え尽きるまで数十秒もの間、その内容を公開し続けるのだ。

この、火の管理をする方の目の前で!
長男はゲラゲラ笑いながら、その文面を朗読し始めた。
『21の春、私は今大きな迷いの中にいます…ギャハハハハハハ! 21の春~~!!』
ダメーーーー!やめなさい!読むんじやなーーーい!!と喚いてもどうにもならず、
次男まで面白がって覗きこむではないか!
このままでは、母の威厳も面目(そんなモノがあったのか?)も木端微塵と焦った私は
結局1冊焼いただけで諦め、残りをまた袋に詰めて部屋に持ち帰った。
そして
地味に全て裁断する覚悟を決め、全てのノートやら日記帳やらの製本をバラし
2~3枚ずつシュレッダーに通す作業を始めたのだが…
あまりの量に、十数分後にはシュレッダーがオーバーヒートし安全装置が働き動かなくなってしまった!
全く、どこまでしぶとい若き日のワタシ!
…くだらない雑文の処理に、これだけの労力気力を使うことになろうとは!
金輪際、二度と恥ずかしい記録をため込むものか!
この後半日以上の時間を費やし、裁断とシュレッダーのクールダウンを繰り返し膨大な紙くずを
製作し続けた私は、激しく激しく後悔をしたのだった。
いつもありがとうございます!

せめてもの救いはコレ。

最っ高に美味しい焼きイモ!!
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