地震6日目
慌ててテーブルの下にもぐり込んだ。
用意していたリュックを持つことも靴を履くこともできなかった。
揺れはしばらくしておさまったけれど、中々寝付けなかった。
原発の事故の規模もどんどん拡大している。
私の住む町も、通常の数倍の放射能が検知されたそうだ。
福島原発の事故は、チェルノブイリとスリーマイル島の事故の中間に位置するレベルとの見解もある。
計画停電が始まったが、情報が定まらず混乱気味。
今日は何時に停電になるのか?それともならないのか?
昨日は朝の3時間、今夜は午後6時から10時までが停電だった。
町にはガソリンがない。
時々、短い時間帯だけ臨時営業するスタンドがあるが、1キロ以上の行列になっているうえ、並べば買えるという保証もない。
大体、どこのスタンドで売っているのかも分からない。
友達からの「さっき通ったら、○○の隣のスタンドが開いてたよ!」というメールだけが情報源。
車にまだ多少ガソリンは残っているが、いつどのような事情で必要になるか分からないので心細い。
買い出しに出て見たが、行くところ行くところ休業で、貴重なガソリンを無駄にしてしまった。
やっと開いていた店には、欲しいものは当然何もなく、とりあえず日用品を買った。
外気に触れた衣服には放射性物質が付着している為毎日洗濯する方が良いが、洗濯物は外に干さない方が良いという。
乾燥機は電力を沢山使うので、室内に干して小さな扇風機を回している。
今日の解説では、
今回の地震で日本全体のプレートがきしんだそうだ。
従って、余震ではなく新たに大きな地震が起る可能性が相当高いとのこと。
更に、以前から言われている「東海地震」が30年以内に起る確率は約90%。
我が家は海岸から直線距離で2キロ程度しかない。
様々な情報が明確になるほど、言いようのない恐怖に襲われる。
不安でたまらなくなる。
考えても仕方ない?
でも考えずにいられない。
だけど、東北の避難所の方々の辛さと不安、亡くなった方々の苦しみ、
大切な人を失った方たちの悲しみを思ったら
こんな恐怖や不便は何でもないことだ。
今日を生きるしかない。
感謝して生きるしかない。
不安がいつか現実となるかもしれなくても。